ひらたのだて
平田野館
平田野館 遠望  訪問年月日  2009年10月23日
 別称  下くら沼田館
 所在地  岩手県盛岡市玉山区渋民字大前田
 創築者  −
 主要城主  平田野荘司・家次
 築城年  −
 廃城年  −
 様式  平城
 構成  北郭・南郭
 遺構  郭・土塁・空堀・堀切
 設置・復原物  −
 文化財指定  −
 ■ 沿革
平田野館は、沼田の長者といわれた平田野荘司・家次の居館であったといわれている。
かつてこの地は西側に北上川が流れており、船場が設けられていた。さらに東側には奥州街道が通っており、交通の要衝であった。

地理的にみて中世においての平田野館は、河村氏の一族である日戸氏・下田氏・玉山氏らの玄関口としての役割を果たしていたと思われる。


 ■ 構成
北上川東岸の標高20mの丘陵上に位置する。
北側に東西60m×南北100mの郭が位置し、西端には空堀を隔てて約100uの小規模な郭が存在する。
南側には東西100m×南北140mの不整形の郭が位置しており、両郭はかつて空堀で区分されていたとされる。


 ■ 現況
現在、館跡は住宅地・農地・林となっており、改変が著しい。
また、一部が渋民中央病院の敷地となっている。

■ 館跡
中央部より東側を望む。画像中央の建造物が渋民中央病院である。
自動車の轍跡より右側が南郭、左側が北郭と思われる。
■ 館跡
上記画像の位置より反対側、西側を望む。
画像左側が南郭と思われる。
■ 北郭
大部分が果樹園となっている。
■ 北郭西端
画像左手の茂み奥が堀切となっている。
■ 堀切跡跡
幅2〜3mの短い堀切である。
■ 郭跡
上記画像の堀切によって区切られている。
9m×11mの規模の小規模な郭跡である。
■ 南郭外周
南郭の南側外周である。
■ 南郭外周
上記画像より東側を望んだところ。
■ 北郭外周
北郭の北側外周である。
■ 北郭北側
虎口らしき構造が残る。
■ 国道4号線
かつての奥州街道である。